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ライヴ 人間椅子「真夏の夜の夢」
きょうは八月リリースの新譜*1レコ初ライヴの日。夕方、渋谷のライヴハウスへ移動。
一曲めはアルバムと同じく「夜が哭く」*2。二曲めは“夜 嵐に犯され哭け”好きな曲「雷神」。
「青年は荒野を目指す」はライヴできいて、中間部の透明感を再認識。ワイルドで行こう!の「ギリギリ・ハイウェイ」が後継。久しぶりでうれしい曲、何年ぶりだろう。MCの後、ほうき星の曲が続く。
五〜六曲めは「猿の船団」*3から進化……しなかったようで「人間失格」。読経ふうの唄が続く。
一音半下げが三曲。「どっとはらい」*4のグレコSGがイイ音! 「死神の饗宴」“生くるのに足踏みなどしているか”「暗い日曜日」。
「世界に花束を」*5「天体嗜好症」の後で、糖分が切れた鈴木さんがシュークリーム分?を補給。天使の白い羽根を背に装着、似合う…… 羽根を寄贈したファンのかたに拍手〜 ということで本日の森永賞「肥満天使 メタボリック エンジェル」*6。ゼマイティス*7もなかなかイイ音。
「道程」「恐怖〜」「幸福〜」、うれしい「陰獣」と緩急つけて、一旦オワリ。
アンコールその一は、だらどろの「膿物語」*8「人面瘡」。その二は「ダイナマイト」で終了。
演奏も構成も雰囲気も良く、とても楽しかった。メンバー、スタッフの方がた、ありがとう。しきりに進行を気にしていたような和嶋さんは落ちついた感じ。ナカジマさんは年齢不詳に元気イッパイだった(うらやましい)。鈴木さんには体調に気をつけてほしい……。いつかライヴで「転落の楽典」*9「空飛ぶ円盤」「白日夢」*10もききたい。
*1:
*2:整った構成、詞で新譜“三大好きな曲”のひとつ。中間部はレゲエだったのか。石塀にチョークで落書き、みたいなギターソロも好ましい。この曲から連想して大石真/著『街の赤ずきんたち』を読み返した。偶たま間をおかずに読んだ高楼方子/著『緑の模様画』にも感銘を受けた。“夢は第二の人生である”。
*3:CDで初めてきいたときから、アイドル時代の早見優さんの唄声で聞こえてしまう……。
*4:題名は朝の連続ドラマ「どんど晴れ」と同義だが、対極的な世界。アンチ大団円。
*5:軍靴と肉声。BGMとナレーションから事態の奇怪さと至緊がひたひたと。内容は別にして、こういう書簡文が書けたらいい。凡は専ら葉書文だが。
*6:ポピュラーな題材とアレンジで、とても楽しい仕上がり。“米も小麦も草のうち”は、ぐっとくるフレーズ。凡は草食動物だ。のちに読んだ松山巖さんの短篇「天使なのに」にも“僕は太っちょ…”が出てきた。『猫風船』収録。
*7:これで「晒し首」「刀と鞘」をきいてみたい。
*8:“三大好きな曲”のひとつ。穢れの果て反転、ヒロイックな崇高さすら帯びるような。気持ちよく耳を傾けているうち、ジャケットの青色が脳内を染める。次曲「肥満天使」とあわせて、アルバム終盤の鈴木さんの追い込みが素晴らしい。二曲とも演奏がノリノリ、合いの手も楽しい。