図像分摂取 此処と他処

先日、二展を拝見した。一国の現代美術と、米の美術館が収蔵している欧州前世紀の作品展。

プリズム:オーストラリア現代美術展 ブリヂストン美術館

http://www.bridgestone-museum.gr.jp/
“オーストラリア”“現代美術”ともに、あまり縁のない分野。だが、絵画、オブジェともおもしろく拝見。〈現代〉だけでなく、それ以前のオーストラリア美術の系譜が早分かりできるような解説があったらよかった。先住民文化の文様の特徴とか。

構成

各コーナーの展示作品に類縁あり。個別の作品だけでなく、部屋単位の雰囲気もよかった。

クリーブランド美術館展 女性美の肖像 モネ、ルノワールモディリアーニピカソ 森アーツセンターギャラリー

http://roppongihills.com/jp/events/macg_clevelandart.html
サブタイトルに笑。

構成

ヨーロッパ19世紀中葉から約一世紀、近代絵画のベスト盤的展示。会場の構成や展開も無難で、作品単位ではおもしろく見られたが、全体としては緊張感のない雰囲気――この展のターゲットに緊張感は不要か。

会場

大混雑を想定してか(会場の一部しか使っていなかったのか)、バッファ的な空きスペースが複数箇所。
会場はビルの53階にあり、行き来はエレベーター。電力消費量を考えると、地球に厳しい展覧会だ。箱が来るのを待っているあいだ、背後で話していたアジア系の小父さんたちが「ホリエ……ムラカミ……カチグミ」というベタな単語を聞かせてくれた。
六本木ヒルズ方面には初めて行った。疲れた。キレイだけど厭な感じの施設。しばらく行きたくない。