図像分摂取 神奈川県行

神奈川県立近代美術館

本館にて所蔵品展「昭和の美術」を拝見。見たかった!古賀春江「窓外の化粧」をはじめ、好きな画家たちの作品を間近にしてウハウハ。
喫茶室にて午食。親戚の家に来ているような気分。テラスと室内を仕切る出窓サッシとカーテンの佇まいが昭和風で、窓外から目にはいる樹緑と微風で軽く寛ぐ。
徒歩で別館に移動。所蔵品展「コレクションにみる 彫刻の変容 近代から現代へ」を拝見。あまり興味の無い彫刻オブジェ分野だが、戦後の現代彫刻の出陳作をおもしろく見た。本館展にも出陳されていた向井良吉、若林奮*1など。
葉山館はあまりに遠いので行きません。
  

横浜美術館

夏休み特別企画「日本×画展(にほんガテン!) しょく発する6人」

http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/index.html
藤井雷さんの絵手紙――日日描かれ送り届けられ連結する作品群は絵手紙と絵巻物の合体。延延つづく絵手紙の連なりを追跡して歩いていくのは、roll painting journey といった体験。四枚収納、左右のファスナーで連結する専用ケースで展示されていた。茶色い布の車体、透明ポケットの画面部分が車窓の四両編成列車のようだ。きょうも延伸中?
松井冬子さんの作品を見たくて、この企画展に入った。期待どおり見応えあり、松井さんから狂気をもらった! 東京都現代美術館の「NO Border 「日本画」から/「日本画」へ」では白象の画が迎えてくれたが*2、今回は多数の白鼠。前展で本図を見た「浄相の持続」下図を見ることができた。展示スペース奥の壁一面に向かって左から、「世界中の子と友達になれる」(2004年)、「この疾患を治癒させるために破壊する」、企画展ページ掲載の作品「世界中の子と友達になれる」(2002年)と並ぶ。2004年版「世界中の〜」がいちばん気に入った。戦慄する木霊、青い衝動の犯行現場のような画。ゆっくり眺めた。松井さんセレクトの横美所蔵品は下村観山か(納得)。しかし夏休みの自由研究でこの企画展に来たコドモたちに、このコーナーの感想をきいてみたいよ……。
展覧会図録には手拭い付き。手拭いだけほしかったな。館独自の企画展ごとに手拭いを作ってほしい。会期が終っても在庫はショップで(廉価)販売、と。松井さんの絵葉書があったが、サイズが定形外なので購入しなかった。残念。

横浜美術館コレクション展」第2期

http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/collection/2/index.html
ヨーロッパと日本の近代美術、写真。バラエティ、作品数とも満足。渡辺幽香「幼児図」の額装が興味深かった。剥落箇所は軽く補修してほしいけど。《ダダと構成主義の系譜》オットー・ディックス「仔牛の頭部のある静物」とジョージ・グロッス「エドガー・アラン・ポーに棒ぐ」の並びが良かった。特集《女神の系譜》では山下清澄さんの作品(エッチング、アクアチント)。70年代的頽廃かつエロかっこよさ。そして、この展示と神奈川近美「昭和の美術」両方で福沢一郎作品を見ることができたのもうれしい。

ミュージアムショップ

いつの間にかリニューアルされている。絵葉書をいくらか購入。

*1:若林作品は近美などで見る機会があったが、そのときはピンとこなかった。

*2:id:kashoh:20060326