府中市美術館にて
企画展と常設展を拝見した。
企画展「ベルギー近代の美 印象主義から表現主義、そして抽象へ/マグリット、デルヴォー、アレシンスキーほか」
看板。
デ・スメット「アコーディオン奏者」(犬がキュウト)とエミール・クラウス「マーガレット」。
《II ベルギーにおける展開》のスピリアールト作品の静けさがよかった。「オマージュ 山本丘人」展にあっても違和感がないような雰囲気。展のチケット画像は彼の「係船柱に座る漁師のいる波止場」。ティトガット「中断された散歩」は白昼の情事の背景にいる牛が長閑。
ペルメーク(プロレタリア!)、デ・スメット、ファン・デン・ベルヘ(不気味なものがぬっとゐる)らフランドル表現主義のコーナー、シュルレアリスムのイェスペルスがおもしろく、この展を見ることができてよかった。図録の表紙画像はイェスペルス「都合のよい結婚」(オシャレで辛辣)だった。
常設展・平成17年度II期(後半)
小特集は《小山田二郎の水彩画》。来館目的の一つ。「鳥女」三連発。常設メイン展示の《洋画を中心とする日本の近代美術》にも小山田の油彩が二点あった。
メインのほうは池袋モンパルナス系の作品がうれしい。恩地孝四郎「黒布の林檎」にも注目。
《府中・多摩ゆかりの美術》では「秋」「最終虚無僧」「頂上の風景」など油彩画に。
牛島憲之記念館・平成17年度II期《海と空の風景》(後半)
初期作品は土っぽい感じだが、だんだん描かれる人工物が陶器のような質感で模造っぽく見えてくるのがおもしろかった。牛島作品は、機会があれば他の画も見たい。