西美にて

国立西洋美術館の常設展 Collection を拝見した。ここはあまり展示替えがないが、制作年代別に泰西名画を巡るのもいいし、まとまった点数の中から、その時時に違った面白みも見出せるので、何度か来ている。企画展と同日に見るのは気力が要るので、たいてい常設展は単独で見ている。
きょうの拝見で印象的だったのは「印象派後の諸傾向」エリアのモーリス・ドニ作品「雌鶏と少女」はピエール・ボナール「坐る娘と兎」と並べて見たい。「踊る女たち」は気に入っている絵。伴奏している後ろ姿の女子が、ちょっと上げた左足の足うらがポイント。ほか「シエナの聖カテリーナ」「コンスタンティーヌアルジェリア」が展示されていた。
モーリス・ドニエドモン・アマン=ジャン、ボナールのピンク、紫、水色が奇異なおもしろさ。モンティセリ「カシスの港」のぎらりとした画面もよかった。
「20世紀の絵画」エリアのスーティン「狂女」(Mad Woman、1920、油彩・カンヴァス)は、近美で先日(id:kashoh:20050713#p4)見た徳岡神泉「狂女」(Mad Woman、1919頃、彩色・絹本)と並べて見たい。
今回は版画素描室の展示が無かったのが残念。十月からの企画展は木版画なので、次回、それに併せた展示を期待する。