東京ステーションギャラリーにて

最終日ちかくなって、ようやく「小山田二郎展 異形の幻視力」を拝見した(東京ステーションギャラリー、2005年5月28日〜2005年7月3日)。水彩画、油彩、スケッチで構成された回顧展。

気に入った作品(雑感)

多数展示された水彩から持ち帰るなら「夜の花」「姉妹」「はりつけ」「こども」など。前二者なら絵葉書にしたり人目にふれるところに飾ったりしてもよさそう。
「スケッチ-3」は象の洞体に頭蓋骨を蔵し、上部には眼球。「スケッチ-7」はキュプロクス(?)が建て、亡者が住む家屋の絵、かな。
油彩では「貨舟(ハコブネ)」が一番もちかえりたい作品。チラシ画像の「ピエタ」は圧倒的。サイズ、構図、配色とも妙な均衡を保っている。ほか「人形の家」「夜の集い」など。第二展示室の構成がよかった。風景画「赤い丘の見える風景」が異色でおもしろかった。

全体に

亡者と鳥女たちのための画面に感銘を受けた*1。見ることができてよかった。

世田谷美術館の「瀧口修造:夢の漂流物」、庭園美術館の「アンソール展」を見逃したのが悔やまれる。

*1:見物中、頭の中で人間椅子「洗礼」が鳴っていた。